「零戦里帰りプロジェクト」零戦が日本の空を再び飛行
2016-01-22 15:06
テーマ:出来事
2016年1月27日(水)、本物の「零式艦上戦闘機(零戦)」が、海上自衛隊鹿屋航空基地(鹿児島県鹿屋市)の上空を飛行します。
「零式艦上戦闘機(零戦)」は、三菱重工業が開発し、中島飛行機とともに計1万機以上生産した戦闘機。旋回などの運動能力や機関性能に優れ、初期のものは最高速度が500km/h以上、航続距離は最高3,000km以上(増槽時)。制式採用された昭和15(1940)年が、皇紀2600年で、末尾が「00」であることから零戦と呼ばれました。
終戦後はGHQ(連合国軍総司令部)によって航空機研究が禁じられ、当時の機体の多くはアメリカが研究用に本国に持ち帰るか破壊されたため、現在残存する飛行可能な零戦は世界中に6機のみ。
機体を所有するニュージーランド在住の日本人らが「零戦里帰りプロジェクト」を立ち上げ、難航した防衛省などとの調整が終わったことから今回の飛行が実現。パイロットに、零戦の飛行免許を持つ米国人を招き、海上自衛隊鹿屋航空基地の上空を飛行する予定になっています。
飛行予定日は27日(水)で、28日(木)と29日(金)が予備日。基地内への立ち入りは禁止されていますが、基地周辺では飛ぶ様子が見られるとのことです。
ちなみに、今回飛行する零戦のエンジンはオリジナルではなく、PRATT&Whitney社製で、38万時間という時間をかけて飛行可能にした機体を、3億5千万円で購入したらしいです。
零戦といえば、暗い歴史を思い出す方もいて、それぞれでこの飛行への意見が分かれるところですが、ホームページを見ると、ただ零戦が好きというだけでなく日本の物づくりに対するリスペクトが込められていることがわかります。