国境なき医師団が戦後70年の節目に世界の紛争を考える特集ウェブページを公開
2015-08-05 11:30
テーマ:出来事
国境なき医師団(MSF)が、戦後70年の節目に改めて紛争と人道援助について考える特集ウェブページを公開しました。
国境なき医師団は、1960年代後半に起きたナイジェリアのビアフラ内戦をきっかけに、1971年に、医師とジャーナリストによって設立された団体。これまで40年以上にわたり、世界の紛争地や自然災害の被災地などで、医療を受けられずに苦しむ人びとを援助する活動をしており、現在は世界60の国と地域で緊急医療援助を提供しています。
このウェブサイトでは、太平洋戦争が終結をむかえた1945年8月から70年がたった今でも、紛争で多くの人びとが傷つく状況が何も変わっていないという現実を、現在の紛争地に生きる人びとや、戦闘を逃れ避難生活を強いられている人びとが直面している状況の解説や、実際に紛争地での医療援助活動に従事した日本人海外派遣スタッフの体験談を交えながら、現場で目の当たりにした生々しい紛争の現実を伝えています。
また、紛争地の現状と70年前の日本の写真を対照させたフォトギャラリーを掲載しすることで、歴史書の中でしか見ることのなかった光景が現代の世界にも存在していることを明らかにしています。
イエメン、シリア、南スーダン、中央アフリカ共和国など現在も紛争が続く地で、いかなる当事者の側にも立つことなく、人命を救うという目的のためだけに活動している国境なき医師団(MSF)だからこその視点で戦争の悲惨さを描き出している貴重なサイトです。
スタッフ自身やMSFがなぜ紛争地で活動するのか、その意義をみつめ直すコメントも掲載されており、私たちも戦争をあらためて見直す機会として見ておくべきなのかもしれません。