「明治日本の産業革命遺産」が世界遺産に登録
2015-07-05 22:39
テーマ:出来事
ドイツで開かれているユネスコの世界遺産委員会は、8県23箇所の資産で構成する「明治日本の産業革命遺産」を世界遺産に登録することを決定しました。
「明治日本の産業革命遺産」は、福岡県の八幡製鐵所や長崎県の三菱長崎造船所など、九州の5つの県と、山口、岩手、静岡の各県にある合わせて23の資産で構成され、西洋の産業化が日本に伝わり、初めて成功した例として歴史的な価値が認められました。
この遺産群を巡っては、韓国が「遺産群の中には強制徴用が行われた施設がある」と主張し、予定されていた審議が1日先送りされていましたが、日本は韓国と調整を続け、審議入りを前に、韓国の政府関係者によって、日本側と合意したことが明らかになっていました。
決定後、日本の佐藤地ユネスコ大使はスピーチで「1940年代に一部の施設で大勢の朝鮮半島の人々などが意に反して厳しい環境下で労働を強いられた」ことをふまえ、これらについての情報センターの設置など、適切な措置を取る用意があると発表しています。
このスピーチでは、過去の歴史について日韓双方が合意した表現が盛り込まれたものとみられます。
今回の決定で日本にある世界遺産は、文化遺産と自然遺産合わせて19件となりました。