いわくま果樹園
かすやグンジーズ

新宮町原上で、代々続く果物農家を継ぎ、若手として、地元の農業に新しい風を送り込むいわくま果樹園さんの若きホープにお話をお伺いしました。岩隈さんは、糟屋郡の若手営農者のグループ「かすやグンジーズ」や、フリーペーパー「smell」の自費出版等で、地域に根ざした活動をされています。まずは家業の果樹園について

1年を通して、柑橘系の果物や、イチジクなどを栽培しています。また、量はおおくありませんが野菜も栽培していて 季節の旬の野菜を出荷しています。

特徴は?

温州みかんにおいては雨水の量をできるだけ制限して甘みや香りを凝縮させる為、タイベックシートを畑一面に引いて栽培をしています。 それから今年は不知火(デコポン)に袋を被せで保護し木に成ったまま完熟させる収穫方法をとっています。こうすることで、外観にキズもつかず、酸味も少ない状態で甘く、よりおいしい果実を出荷できるようになりました。

努力されていますね。手間がかかる栽培方法だと思いますが。

農家は手間を惜しまずに栽培することでおいしい果物や野菜を出荷できるのです。そしてそれに関わる様々な管理作業があります。

どのくらいされているのですか?きっかけは?

家業としての歴史は長く、祖父の代からの果樹園です。私は大学卒業後、就職し、その後まだまだ世界を見てみたいとアメリカへ留学しました。NYでの生活の中でファーマーズマーケットでは、日常で農家が直売をしています。それらを見て、こういう風なことをしてみたい...と思い家業を継ぐ決心をして2年の留学後に帰国しました。そして実家の果樹園を手伝うようになりました。6年くらい農業に携わっています。 最初は親には反対されましたね。農業で食べていくのは大変だと。

少しくらいはお手伝いをされていたかとは思いますが、実際に携わってみてどうでしたか

やはり大変ではありました。農業専門の学校に行ったこともわけでもないですし、全くの素人でした。両親、そして先輩や地元おいちゃんなどにいろいろと教えてもらいました。トラクターの乗り方などですね。そして、実際やってみると農業で利益をあげることが難しいとわかりました。それを改善したいと地元の仲間といろいろ話し合ってやっていきたいと思っています。

地域でのコミュニティづくりにも力をいれているようですが?

3年前に結成した若手農家グループ「かすやグンジーズ」や、4年前に地元の仲間と作り始めたフリーペーパー「smellスメル」などの活動をしています。農業関係や若手の事業者、そして活動に賛同してくださるいろんな方と仕事や楽しい活動について一緒に考えたり、新しいものを作り上げたりしています。マルシェに参加したり自分達で収穫体験などのイベントを企画したりと自分達が生活する上で住みやすいことを住みたくなるようなことをしているつもりです。

かすやグンジーズとはどんな集まりですか?

かすやグンジーズは、飲食店への共同出荷を目的に篠栗町の若手農家と私で作った若手農家グループです。共同出荷とともに いろんなイベントなどに出品し、地元の農作物や活動についてプロモーションを行っています。福岡の中で粕屋郡で農業のイメージがないって言う声も聞こえますので、糸島や筑後だけじゃないぞ!のつもりでがんばっています。今は福岡市内・福津市・糟屋郡などの飲食店や販売店で、私たちの作った野菜や果物を扱っていただいてます。これまでスイーツプランナー・カラーセラピー・個人的には新宮町のイベントなどなど異業種との交流が数多くやってこれました。それらを含め、先日は飲食店の契約栽培のお話もいただき、 1年半活動してきたことが様々な方面で芽がでてきていると思います。

最初は大変でしたか?

昨年だけでも30回くらいイベントに参加や企画と初めてだらけのことで失敗の連続でした。とにかく最初は動いてみようということでやってみました。 実際の収益になることも少なかったです。ただ、いろんなところで応援してくださる方がいらして、今に繋がっているのかなと感じています。

フリーペーパーもされているんですね。

こちらは、4年も経ちますが、自費出版で地域フリーペーパー「Smell」というものを作成しています。私が住んでいる新宮町・宗像市・福津市・古賀市・糟屋郡・福岡市東区(地元の高校でいう第五学区)+αにフォーカスしたフリーペーパーです。毎回テーマを決めて「この人面白い!」と思う方に無理いってお願いして寄稿していただいています。みなさんはなんだか人間臭いんですよね。私が思う人間臭さ。彼らは世の中に合わせるのもほどほどに自分に誠実であったり、自分らしく身の丈にあった生き方をしているような気がします。時に不器用な生き方をしているように見えるかもしれないです。そんな彼らが持っている考え方、技術、経験、個性、ストーリー=人間臭さをより多くの人に感じてもらいたい。さらに彼らの素直な気持ち、大事にしていることを外に向けて発信したい。

これを読んでくれた方々がこの「Smell」を通じて会いに行く行為行動が増えてほしいです。会いに行く。この言葉が好きです。普段インターネット・電話で常に繋がっていると錯覚しがちです。時間を割いて会いに行く。そこは有意義な時間のはずです。これを読んでいただいた500分の1のあなた。この地域のひとくくりすることのできないこの多様な人々、生き方がそこにはあります。それを実際に体感してみてください。そしてもう一つの意味「スメル」。この街にスメルんだという魅力的な街になればいいなとこのような意気込みで作成しております。

最新号で10号目になりました。最初は同窓会で久しぶりに会った友人と気があって、やってみようかということになりました。パソコンもろくに扱えない2人で始めたんです。 その後メンバーも増えて現在は5人で活動しています。去年はこのメンバーがマルシェを企画し、多いに盛り上がりました。たった一部の冊子「smell」は、何かのきっかけになってくれたらそれ以上の幸せはないですね。5月に最新号を出しますので、見かける機会があったら是非手に取ってみてください。

プライベートでは?

アメリカに留学した時はハウスというダンスミュージックに魅了されていました。現地のクラブに毎週通ったり、レコード屋で働いたりと音楽漬けでしたね(笑)。だから音楽は好きです。最近はレコードで聴く機会も減っています。あと興味深い人に会行ったりもします。 最近は、仕事がほとんどですね。

今後は?

新宮町でやれること。新宮町以外でやれること。いろいろmixさせながら、いろんな活動をしている人たちが集まれる場をつくれたらいいなと考えています。 新宮町であることに誇りをもてるようなですね。


いわくま果樹園

facebookページ
ブログ

地域freepaper smell

facebookページ

かすやグンジーズ

facebookページ
ブログ

上畝地 白馬

上畝地 白馬 さん

岩隈 研司

岩隈 研司 さん